一晩冷やしたイノシシを引き上げる。この時やはりチェーンブロックがあれば楽ちん。
自分は古民家を買ったとき、納屋に置いてあったレバーブロックを使っている。これは木の根の伐根や、伐採する時に倒れる方向を定めるためのチルホールの代りとなり、解体だけではなくいろんな山仕事に使える。また山の中で軽トラが脱輪した時など車を引き上げるウインチ代わりにもなり重宝している。

DIYした解体台に、風呂桶から引き揚げたイノシシを仰向けにのせ、まず頭を外す。あごの骨の下あたりからナイフを入れ首の骨の関節部にうまく刃が入れば簡単に切り落とせる。頭の皮もきれいに剥ぐ人もいるが、手間もかかるしグロイので自分はまだやってない。
次は足の先を落とす、人間にで言えば膝の部分にナイフを入れ関節周りの腱を切り関節をねじ切る。
次からいよいよ皮を剥いでいくが自分は前足の内側から歯を入れ、開いた腹の切り口から徐々にはがして行き半身を剥す。同様に反対側も剥して丸裸にする。コツはよく切れるナイフを使うことだが、一本しか持っていなければ骨に当たったナイフは簡単に研いだ方がいい。また皮を引っ張りながらなるべく油を肉側に残して丁寧にやることだ。慣れてくればダンダン早くなるが初めのうちは全部剥すにはは3時間(個体の大きさによる)ぐらいかかっていた。
次は胴体を縦に真っ二つに切っていく、腹側から首から骨盤まで背骨を中心から切っていくので鋸が必要だ。これは大工道具の鋸で十分できるが、疲れるので最近はレシプロソーでカットしている。この時気を付けるのがひれ肉だ。この肉だけは背骨のすぐ近くにあって傷つけやすいので自分は先に切り取ってしまう。
大きな冷蔵庫を持っていればその状態で保管できるが、自分は冷凍ストッカーしか持ってないので半身を更に三つに切り分けて、冷凍保存している。首と前足部分と胴、そして後足。
骨を外すのも結構時間がかかるので、暇な時間を見つけて一日解凍したものをナイフで切り分けていく。自分はスライサーで薄切りにして焼肉や鍋で食べることが多いので1㎏ぐらいのブロックにして、なるべく切りやすいように四角に形を整えてビニール袋に入れて再度冷凍して保存している。
あとは、自分お気に入りの食べ方を近いうちに紹介したいと思いますが・・
その前に自分の猟場一帯はいわゆる豚熱が発生して2025年の捕獲頭数が激減している。それと同時にジビエ料理店などには出荷の制限が厳しくなっている。そんな中、昨日は以前からストックしていた肉を食べてもらったが豚熱の話をすると女性の箸が止まった。たとえ感染していた個体であっても人間が食べるにおいて何か悪影響が出ることはないと説明しても、心理的には当然だ。
医学的・科学的見地:なぜ人には感染しないのか
豚熱ウイルス(CSFウイルス)は、**「宿主特異性(しゅくしゅとくいせい)」**が非常に高いウイルスです。
- 種(しゅ)の壁: このウイルスは、豚やイノシシの細胞にある特定の受容体(鍵穴のようなもの)にしか結合できない性質を持っています。人間の細胞にはこの鍵穴がないため、ウイルスが体内に侵入して増殖することはできません。
- 非人獣共通感染症: 医学的には「人獣共通感染症(ズーノーシス)」ではありません。世界保健機関(WHO)や国際獣疫事務局(WOAH)も、**「豚熱は人間の健康に対するリスクではない」**と明示しています。
- ワクチン接種の影響: 現在、豚や一部のイノシシに行われているワクチン接種についても、その肉を人間が食べることで健康に悪影響が出ることはありません。
次回
【実録3】罠の種類と設置のコツ。私が20kgのイノシシを獲るまでに使った道具たち


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